カザフ政府、起業支援に積極的な姿勢。求められるZ世代のロールモデル

 
cnsb3hS.jpg
 

Kazakhstan / Adel Dairbekova

Photo by Max Zolotuhin for voxpopuli.kz

各地で、「Z世代が起こした」企業が増えてきている。こうした企業のあり方は、中央アジアに位置するカザフスタンでも徐々に芽吹いているということをご紹介したい。

カザフスタンにおける起業フラストレーションの軽減

約12年前、カザフスタンで新しいビジネスを始めるには、煩雑なプロセスを避けられなかった。しかし同国の発展にともない、創業のハードルを下げる政策が施されるようになった。ヌルスルタン・ナザルバエフ政権は、国内で新たな事業を始めやすくなるように規制緩和や手続きの簡略化を採用し、例えば、起業家に対する財政上のサポートや税金補助、起業する上で必要なインフラの整備が図られた。

事業の始め方は、自分が行おうとしている事業の規模や種類によって異なる。しかし、カザフスタンにおいて規制やそれらに対する質問はオンライン上で簡単に確認することができ、わざわざ平日の役所へ確認に向かうフラストレーションを感じる必要がなくなっている。

カザフスタンの事業開発支援プロジェクト

現在、カザフスタンのアントレプレナーシップ開発機構(EDI)のオフィスは全国の15地域に設けられており、しかも、同国における起業プロジェクトは、ローカルなものに留まらない。例えば、2006年にアメリカ合衆国国際開発庁(USAID)とカザフスタン政府の共同プロジェクトによって、USAIDカザフスタン小規模事業開発プロジェクトが立ち上げられた。このプロジェクトは、カザフスタン内での中小規模企業(SMEs)を推奨することや、企業のための基盤となるようなインフラを整えることを目的としており、これは既存の中小企業だけでなく、新たなプレイヤーにとっても事業を成長させるチャンスとなっている。

ここまで書くと、カザフスタンでは企業に対して先進的な取り組みが進んでいるように聞こえるが、2017年度時点のカザフスタンの企業に対する様々な指標の中には、世界から遅れを取っているものもある。例えば、事業を所有している人の割合や創業して42ヶ月未満の企業を営業している人の割合や、起業に対するモチベーションなどは世界平均を下回る。その一方で、認識されている機会、認識されている能力、また起業に対する意志は世界平均を上回っている。これらは、カザフスタンにおける起業の未来について何を意味しているのだろうか。

Z世代のポテンシャル

Z世代(1990年代半ばから2000年代前半生まれの世代)は、世界的に自身のビジネスを創業し成功している起業家が多い世代として知られている。この理由には様々な考察があるが、Z世代は、2008年のリーマンショックを小さい頃に経験し、親世代が大企業以外で働いているケースが少なくないということや、世界的に年功序列の考え方が変わりつつあり、実力勝負になっているということが考えられている。ただ、もっとも説得力を持つのは、”インターネットの急速な発展”である。これによって、ホームページの作成やメールアカウントの作成など、事業に必要なものを得る障壁が大きく下がった。生まれた時からインターネットが存在し、物心ついた頃から日常的にインターネットを使うZ世代は、こういったサービスで得られるものを享受・駆使することで、早いうちからビジネスを展開することができる。したがって、インターネットを通して得られる情報をもとにビジネスを行うZ世代の多さには、驚くことではない。ビジネスをするための情報は、すでに実業家のブログやSNS、Youtubeなどいたるところに散らばっている。

Z世代のもつ起業家としてのポテンシャルは果てしなく、カザフスタンでもそれは同じである。実際に、まだ少ないがすでにミレニアルやZ世代で実業を起こし、成功している若手起業家もいる。彼らや少し上の世代の起業家たちがロールモデルとなり、規制が緩和、手続きが簡略化された環境のもとで活躍する時代も目前に迫っているのではないだろうか。

Potentialist Global